薄毛や抜け毛に悩んでいる方で、前回、腸内環境を改善することで薄毛や抜け毛の改善に効果があることを紹介しました。
また、ラクトトリペプチドは、脱脂乳を乳酸菌や酵母バドで乳酸発酵させてできた酸乳に含まれるペプチドで、ラクト由来の3つのペプチドです。
乳酸には血圧を上昇することに関わる「アンジオテンシン変換酵素(ACE)」の活性を阻害する物質が含まれています。
乳酸からACE阻害活性を指標に成分の分離・生成してできる2種類のペプチド、VPP(バリン・プロリン・プロリン)とIPP(イソロイシン・プロリン・プロリン)がラクトトリペプチドの構成成分です。
VPPとIPPは、「カルピス菌」を構成する乳酸菌ラクトバチルス・ヘルベティカスの保つタンパク質分解酵素の働きにより生成されます。
乳酸菌の中でも、特にラクトバチルス・ヘルベティカスのタンパク質の分解力は強いため、この菌で作った発酵乳は他の乳酸菌で作った発酵乳よりもVPPとIPPが多く含まれています。
ペプチドに関しては、コラーゲンペプチドと銅ペプチドと2つのペプチドがありAGAや薄毛、抜け毛に効果があるとされています。
ラクトトリペプチドも同じペプチドですが、AGAや薄毛に効果があるとは言われていません。
しかし、硬くなった血管を改善する効果があり、血流の改善が期待されています。
今回はラクトトリペプチドと育毛の関係について紹介します。
目次
ラクトトリペプチドの育毛に対する効果・効能・メリット
ラクトトリペプチドは血管を改善し、血管のつまりを予防する他、血流の流れを良くする効果があります。
また、血管を改善することで、頭皮環境の毛細血管にも髪の毛に必要な栄養素を送り届けやすくする働きをしてくれます。
育毛には直接関係があるものではありませんが、硬くなった血管の改善をし、血流を良くすることにより、頭皮の血行を良くし頭皮環境を整えることをサポートしてくれます。
ラクトトリペプチドは固くなった血管を改善、アンチエイジングをする効果
経口摂取されたVPP、IPPは小腸から吸収され、大動脈に到達し、ACEを阻害することにより、血圧降下作用をもたらすことがわかっています。
ラクトトリペプチドの摂取は収縮、および拡張の血圧の低下との関連が確認されています。
硬くなってしまった血管はなかなか元に戻らないと言われています。
しかし、ラクトトリペプチドのVPPには、硬くなった血管を改善し、血液の接着を防ぎ、血管の詰まりを予防する働きがあるので、血管年れんお若返りの効果があるとされています。
ラクトトリペプチドを含む食品
ラクトトリペプチドを含む食品は以下となります。
- 大豆
- イワシ
- 牛乳
- カルピス
ラクトトリペプチドを摂取する際の注意点
特定保健用食品では個別に製品ごとの安全性・有効性が評価されており、ラクトトリペプチドを関与成分として「血圧が高めの方に効果がある食品」と表示された食品があります。
トクホ製品の飲用試験で8週間実施すると、血圧変化以外に、心拍数、血液成分、尿成分の変化、空咳(からせき)、消化器症状などの副作用はなかったという確認がされています。
まとめ
結論から言うとラクトトリペプチドは育毛に直接関係するものではありません。
しかし、硬くなった血管を改善し、血管の詰まりを予防することで、血流の流れを改善し、頭皮の毛細血管に栄養が届きやすくする働きをしてくれます。
ラクトトリペプチドを単体を取るよりも、この成分が入った食材(大豆、イワシ、乳製品など)を取ることで体の内側から改善することが大切です。
ぜひ、日々の食事に加えてみてはいかがでしょうか。
それでは!
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