システインは育毛に効果があるといわれています。
髪の毛とシステインはどのような効果があるのでしょうか。
そもそも、システインは硫黄を含む含硫(がんりゅう)アミノ酸です。
成人では必須アミノ酸ではありませんが、乳幼児には不可欠なアミノ酸です。
システインは生体内の重要な抗酸化物質であるグルタチオンの主成分です。
グルタチオンは水溶性の制酸化物質で、薬物や毒物など様々な有害物質と結合し、排泄する解毒作用を持っています。
システインは体の内側から代謝を助けるアミノ酸で、日常の食事から十分に摂取することが難しく、欠乏状態になりやすいとされています。
また、メラニンの成分を抑制し、シミやソバカスを改善することが期待されています。
このようにシステインは人間の体にとって重要な役割をする成分ですが、今回は育毛との関係を紹介します。
目次
システインの育毛に対する効果・効能・メリット
タイトルでも書いていますが、システインは育毛には直接関係はしません。
しかし、髪の毛の栄養素としてはとても大事な成分とされています。
髪の毛の90%は「ケラチン」でできていると言われています。
そのケラチンを作るアミノ酸の中でも最も多いのがシステインの分子である「シスチン」です。
システインは育毛としての効果はないが髪を作るうえで重要な成分
結論から言うとシステインは直接育毛に効果があるという根拠はありません。
システインを含んだ医薬品は多くありますが、育毛に関するものはなく、どちらかというとシミやソバカス、日焼けの改善などの効果が記載されています。
ただし、上記でも説明したようにシステインは髪の毛に含まれるアミノ酸の1つであることは確かですが、育毛に効果があるのか等と「効果なし」と考えた方がいいです。
システインは髪の毛に必要な栄養を摂取するための一つの手段と考えておきましょう。
システインはメラニンを減らし、高酸化力を発揮させるアミノ酸
システインは毛髪や爪などの主成分であるケラチンと言うたんぱく質はシステインの2分子結合であるシスチンを多く含むところから発毛の育成に不可欠と言われています。
システインには肌の美白効果もあり、シミ・ソバカスを改善する医薬品にも主成分として配合されています。
その美白作用の一つは、シミの元となる色素細胞のメラニンを作り出すチロシナーゼの働きを抑えることです。
更に、皮膚の表面にある細胞を構成するケラチンの材料となり、表皮の新陳代謝を促してメラニンの排泄を早める働きをします。
日焼け後の色素沈着だけでなく、老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)にも効果があると言われています。
ビタミンCはシステイン同様白ちしなーぜの働きを抑え、ビタミンB6はシステインの合成を促す作用があることから、相乗効果を期待してシステインと共に配合されます。
身体の代謝や解毒を受け持つ肝臓の働きが弱まると、疲労感やだるさなどを感じるようになりますが、システインは肝臓の働きを助け、代謝をスムーズにすることで倦怠感を軽減します。
また、二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドを分解する働きもあります。
システインを含む食品
システインを多く含む食品は以下となります。
- 芽キャベツ
- ブロッコリー
- ニンニク
- 玉ねぎ
- 赤ピーマン
- 豚肉
- 鮭
- 卵
- 唐辛子
- ヒマワリの種
システインを摂取する際の注意点
システインは食事からの摂取だけでは不足します。
芽キャベツやブロッコリーに含まれていますが、これでも食事で摂取できるのは微量です。
代謝改善として、ビタミンC、ビタミンB6などが配合されます。
システインは、栄養強化目的で健康食品にも使用されていますのでサプリメントなどから摂取するのもいいでしょう。
まとめ
今回はシステインと育毛について紹介しました。
- システインは直接育毛への効果は科学的な根拠はない
- システインは髪の毛を作るために必要な成分
育毛をする上で、システインは髪の毛を作るために必要な成分と言われているため、育毛と関係があると思われがちですが、結果的に言うと育毛の効果としては科学的な根拠がないのが現状です。
今後、育毛の研究としてシステインが使われるかもしれませんが、研究結果をみてから育毛に活用した方がよいかと思います。
根拠がない育毛をしても前には進みません。
まずは、育毛活動として、不規則な生活と不摂生を改善することから始めましょう。
身体を元気にすることが一番重要です。
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